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親指が勝手に曲がるのは、ジストニア型書痙(しょけい)?

 「2年くらい前から、右手の親指が勝手に曲がるようになって、文字を書くのに苦労している」とMさん(男性 30代)が、来店されました。複数の専門医を受診したそうですが、はじめは書痙、次にはジストニアとの診断があったということです。

 書痙というのは、指や手、腕などの筋肉に不随意な収縮が起こる運動障害で、同じ筋肉を繰り返し使う人によくみられ、文字を書くことが苦痛になり、仕事や社会生活に深刻な影響を及ぼします。原因不明の特発性捻転ジストニアの軽い症状としてあげられています。但し、書痙がすべてジストニアによるものとは限りません。

 ジストニアの発症は、脳に原因があるといわれていますが、書痙がどのようにして発症するかということは、まだ明らかになっていませんでした。ところが、フランスの最近の研究で、書痙を起こしやすい人の小脳には、運動や感覚をつかさどる部位の組織が少ないという構造上の問題があることが分かりました。

 ただ、これは解像度の高い画像技術を用いることで、はじめて異常の存在が明らかになったそうです。これまでの技術では、書痙には、解剖学的な異常が認められないとされてきました。Mさんの場合も、さまざまな検査を行ないつつも、結局は症状にもとづいて診断されたということです。

 ですから、施術するとき、「書痙=脳内の問題」ということにとらわれないことが必要と考えて、頸椎の変位からチェックしてみました。検査すると、第2と第5頚椎(第6頸神経は親指・人差し指の神経を支配)に変位があったので、矯正を行ないました。そして、脳神経への刺激という点から、百会パートや脳パートへの点法を行ない、さらに肩周辺の筋肉の緊張をとるために、肩・首パートへも施術しました。

 施術後、状態を聞いたところ、「身体の調子が良いような感じがする」とのこと。もちろん、1回で直ちに改善というわけにはいきません。これから、Mさんといっしょに、症状の改善に挑戦してみようと思います。

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