文化庁が、平成20年度の「国語に関する世論調査」の結果を発表しています。さまざまな角度から、日本語の問題を追究していますが、そのなかの設問と回答に、いくつか興味を惹かれるものがありました。
まず、「言葉の乱れだと思うか」という設問。「来れる」、「申される」、「花に水をあげる」という言い方が例示されていたようですが、いずれの言い方も、「そういう言い方をしても構わないと思う」という回答が多かったということです。
個人的な印象としては、「来ることができる」を「来られる」ではなく「来れる」とする言い方、これに類する言い方にはあまり抵抗がありません。しかし、「おっしゃる」「言われる」という意味で「申される」を使う、これは聞きづらい。さらに「花に水をやる」を「花に水をあげる」、これは女性の言い回しとしては、良いかもしれませんが、どうも通常使う言葉としては不自然な感じがします。古いですかね。
そして、本来とは違う意味で使われることが多い言葉として、「時を分かたず」、「破天荒」、「手をこまねく」、「御の字」、「敷居が高い」をあげて設問していましたが、これが面白い。但し、「敷居が高い」という言葉は、常日頃四方八方に使っていて、よく分かっているつもりですから、これは省いて順次みていきます。
まず、「手をこまねく」というのは、「何もせずに傍観している」という意味ですが、これはそのとおりでしょう。でも、ほとんど同じ割合で、「準備して待ち構える」と答えています。「時を分かたず」、これは間違えそうです。おそらく、時間帯を分けずに行為などを継続するといった意味合いなのでしょう。本来「いつも」という意味ですが、5倍近い比率で「すぐに」と答えています。
「破天荒」ですが、これは中国の故事成語にもとづいている言葉ということで、漢字から連想する意味とはかなり違うようです。6割以上の人が「豪快で大胆な様子」と誤解していました。本来は「誰も成しえなかったことをすること」という意味だそうです。「御の字」、これは割と正答率が高いのですが、「一応、納得できる」とする人が半分、正解の「大いに有難い」は4割弱でした。
勉強になりました。これまで、「破天荒」は大半の人と同じように間違って理解していましたし、「御の字」も意味の理解としてはそんなにはずれてはいませんでしたが、「おんのじ」の「おん」はてっきり「恩」だと思っていました。何となく知っているつもりになっていることでも、改めて具体的に指摘されると、実ははっきりと知らなかったり、間違って理解していることが、結構あるものです。
データソース:『文化庁』 平成20年度「国語に関する世論調査」の結果について
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h20/kekka.html#pagetop
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