経済・政治・国際

人工大吹雪 「自然からの報復」は大丈夫か

 北京の天候調整当局という機関が、人工的に大吹雪を降らせたらしい。『AFPBB News』(2009年11月11日)に「北京また大雪、人工降雪の議論も再燃 チャイナデーリー」という報道がありました。

 引用元の『China Daily』のサイトを探すと、人工降雪に関する記事の中のひとつに「Weather is manipulated again for snow」(2009年11月11日)というページがありました。どうも、人工降雨にも用いられるヨウ化銀という化学物質を空中に散布したようです。

 北京オリンピックのときにも、雨の降り方を操作したということを聞いたことがありましたが、今回だけでなく、11月1日にも人工的な大雪を降らせたようです。冬支度前の突然の大雪、高速道路の渋滞や航空便の遅れ、学校閉鎖など、市民生活にかなりの混乱が起きたと報じられています。

 人為的に引き起こした現象で、しかも北京市民に大きな影響があるのに、どうして事前に告知して、対策を講じなかったのか不思議です。当局は干ばつ対策のためと言っているようですが、天候調整を行なうことが大気に与える影響や積もった雪を溶かすために大量に使用される融雪剤の作用などに議論が起こっているようです。

 エンゲルスは、『自然の弁証法』のなかで、「我々人間が自然に対して勝ち得た勝利にあまり得意になり過ぎないようにしよう。そうした勝利のたびごとに、自然は我々に復讐するのである」と述べています。

 地球温暖化が進むと、本腰を入れた干ばつ対策が必要になると言われていますが、報道を見る限りでは何となく、市民生活を置き忘れて、一部の人間が得意になっているような印象を受けてしましいます。

「北京また大雪、人工降雪の議論も再燃 チャイナデーリー」
「Weather is manipulated again for snow」

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確かに ペットボトルは資源を浪費しているかも

 オーストラリアのバンダヌーンという町では、ペットボトルの販売を禁止して水道水を飲むことを推奨する記念行事を行なったということです。『47NEWS』に、「豪でペットボトル飲まず水道水を 今日から販売禁止」(2009年9月26日)という記事が掲載されていました。

 記事の「ペットボトル飲料水」というのは、水だけでなくペットボトル飲料全体を指していると思われます。日本でも今や、炭酸飲料から茶、水にいたるまで、たいていの飲み物は、ペットボトルで売られているので、何気なく買ったり飲んだりすることがあります。

 確かに、軽くて扱いやすいため、便利な上に衛生的ですが、言われてみると確かにペットボトルは、「生産や輸送に石油を大量に使い」、「こみ問題も生じる」という欠点があるようです。ゴミに出すときには、きちんと分別してはいるものの、次から次へとボトルを消費することで良いのだろうかと思うことがあります。

 温室効果ガス削減や資源保護のことを考えたら、ペットボトル飲料を販売禁止にするかどうかは別としても、いずれ再利用可能な容器に入れて持ち歩くことが当たり前になるかもしれません。バンダヌーンは人口2,000人規模、世界中のペットボトルの使用量を考えれば、取るに足らないものでしょうが、この町の取り組みが嚆矢となれば良いですね。

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ドイツの発電方式の大転換への挑戦

 ドイツの環境政策は群を抜いているようです。近い将来、原子力発電所や石炭火力発電所を廃止してしまう計画らしい。石炭火力発電は、二酸化炭素を大量に発生させますし、確かに原子力発電では、個体では出しませんが、関連施設からは相当の二酸化炭素が出ると聞いたことがあります。それに核廃棄物の後始末の方法が未確定です。

 『AFPBB News』(環境/2009年9月10日付)に、掲載されいている「家庭地下で発電、再生可能エネルギー促進なるか ドイツ」という記事。そのために再生可能エネルギーグループは、、小型コージェネレーションという熱電供給設備を家庭の地下に設置して、原子炉2基分の発電をめざすと言っているそうです。

 小型コジェネレーション設備というのは、フォルクスワーゲン社の自動車ゴルフのガスエンジンを使うということですが、どんなものでしょうか、発電だけではなく、給湯や暖房とあわせてできるそうです。この設備のアイデア自体は新しいものではないと言うことですが、発電の構造を大きく転換する大胆な発想がすごい。

 設備を設置した家庭にも、いくらかの収入になるということです。そういえば日本でも太陽光発電の余剰電力買取がはじまり、パネル設置の推進を図っていくようですが、この構想にくらべると、小手先の対策のように思えてきます。

ニュースソース:家庭地下で発電、再生可能エネルギー促進なるか ドイツ」

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「新型ワクチン輸入は慎重に」という意見に同感

 新学期がはじまり出しましたが、子どもを介しての新型インフルエンザの本格的流行が心配な時期になりました。まだ、身近に患者は出ていませんが、知人の勤めている病院には、患者の来院が少しずつ増えてきているとのこと。

 新型ワクチンの輸入が以前から話題になっていますが、2009年8月30日付の『信濃毎日新聞』[信毎web]の記事、「新型ワクチン 輸入は慎重であるべきだ8月30日(日)」には、同感です。

 今のところ、基礎疾患のある人や免疫が低下している人以外は、だいたい軽症で治っているようです。ワクチン以外の対処法もあるのに、安全性が保障されていない外国製ワクチンまで、金にまかせて輸入する必要があるのかどうか。

 よく検討する必要があると思います。あれだけ派手に行なった水際作戦も、時間稼ぎの効果に疑問が出されているようです。予算をたくさん使えば、いかにも努力しているように見えますが、もっと慎重に検討して、本当に効果的で安全な道を探るべきでしょう。

 新型インフルエンザのワクチン接種が緊急課題となっている。
 国内で年内につくれる量は、1700万人分がやっとという。厚生労働省が目標とする5300万人分には、はるかに届かない。接種の対象者を絞り込まなくてはならない。
 厚生労働省は、重症になりやすい基礎疾患のある人や妊婦、幼児らと、治療にあたる医療従事者に国産のワクチンを優先し、不足分は海外から輸入する考えだ。
 ワクチン接種の目的は重症化を防ぐことにある。リスクが高い人を優先するのは当然である。県内でも重い心臓病の男性が亡くなった。妊婦の死亡率が高いとの海外の報告もある。厚労省はさらに優先度を検討し、広く意見を聞いて社会の合意を得てほしい。
 一方、ワクチンの輸入には問題が多い。慎重に議論を尽くす必要がある。
 ワクチン接種には副作用のリスクがある。まして海外メーカーのワクチンは国産とタイプが異なり、添加物も含まれている。にもかかわらず、舛添要一厚労相は当初、安全性を確かめる国内の臨床試験を省く考えを示した。
 あまりに乱暴である。新型のワクチンは、接種を受けるかどうかを個人の判断に委ねる「任意接種」となる見通しだ。肝心の安全性があやふやでは、受ける側が判断に困ってしまう。
 ワクチンの接種は、安全性と有効性、副作用リスクなどの説明が広く行き渡っていることが前提になる。十分な臨床試験と情報の提供が欠かせない。
 輸入の是非は、国際的な視野からも論議されるべきだ。
 新型のワクチンは世界的に不足している。医療先進国でワクチンの生産設備もある日本が海外からワクチンを買い集める行為は、理解を得られるだろうか。そのツケは結局、医療資源の乏しい途上国に及ぶことになる。
 新型にかかっても、ほとんどの人は軽症で済んでいる。日本には治療薬もあり、公衆衛生の水準も高い。いま緊急に輸入が必要なのか、冷静に検討したい。
 そもそもワクチンに感染を防ぐ力はない。ワクチンに目を奪われて、他の対策がおろそかになるのが心配だ。
 厚労省は年内に患者数が2500万人に達すると予測する。
 あらためて確認したい。大事なのは感染拡大を防ぐ一人ひとりの努力だ。社会全体で新型対策に取り組み、医療態勢を整えることが重症者の命を救うカギになる。
http://www.shinmai.co.jp/news/20090830/KT090828ETI090016000022.htm

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幹線道路の騒音対策 タイヤ規制に期待

 『asahi.com』(サイエンス/2009年8月26日付)に、「車の騒音、タイヤも規制 環境省、導入へ検討開始」という期待させる記事が掲載されていました。

 実は、自宅が幹線道路沿線にあるので、自動車騒音には日常的に悩まされています。確かにタイヤの音、聞こえてくる騒音のかなりの部分を占めているようです。2年後の2011年から規制を導入する予定ですか、大歓迎ですね。

 幹線道路で騒音が大きいのは、一般的な自家用車よりも、大型運送用車輌です。それ自体でも相当の重量なのに、さらに荷物を積んで走るわけですから、相応の大型のエンジン、駆動系、タイヤなどの構造になっていることから、出てくる音も大きいわけです。

 すでに、舗装にも騒音を小さくする工夫が施されていますが、それでもかなりの音が聞こえてきます。タイヤの規制で、5デシベル程度の改善ということですか。音のエネルギーで3倍といわれても、数値では、いまひとつよく分かりませんが、騒音がいっそう小さくなることを期待したい。

 自動車の騒音軽減にはマフラー(消音器)だけでなく、タイヤの規制も必要――。幹線道路沿いでなかなか改善しない車の騒音対策として、環境省はこれまで手つかずだったタイヤへの騒音規制の検討を、今秋から始める。車の騒音は現在、大半がタイヤ由来のため、欧州で先行するタイヤ規制などを参考にしながら、11年度以降の導入を目指す。
 車の騒音はエンジン、吸・排気系、タイヤなどさまざまなところから出る。かつてはエンジンや、マフラーなどの排気系が騒音の大部分を占めていた。それが、改良が進み、いまでは、ふつうの舗装道路を一定の速度で走らせた場合、騒音の約9割はタイヤ由来だ。加速時も騒音の3~8割がタイヤからで、対策の必要性が高まっている。
 タイヤ由来の騒音は、タイヤが回転するたびに路面をたたく音や、路面とタイヤの溝にはさまれて圧縮された空気がはじける音などがある。タイヤの中でも通常、材質が硬く、横溝やブロックが集まったような溝をもつタイプが騒音が大きいとされる。
 環境省によると、同じトラックを時速50キロで走らせた国内の実験では、タイヤの構造や溝の模様の違いによって騒音に5デシベル程度(音のエネルギーで約3倍)の差がでた。また、時速70キロで走らせた海外の実験では、同じタイプのタイヤでも、メーカーの違いで3~9デシベルの差が出たケースもあったという。(以下省略)
http://www.asahi.com/science/update/0826/TKY200908260196.html

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川の水を太陽光殺菌して飲用にする方法

 『ナショナルジオグラフィックニュース』(August 20, 2009)に、「飲料水の太陽光殺菌法に意外な落とし穴」という記事(一部省略)が掲載されていました。日本でも、料金が払えず水道を止められたという話を聞くこともありますが、世界は広い。

 わが国では、災害・旱魃の時などは別として、一般的には、かなり安い負担で水道水を飲むことができます。それだけでなく、ペットボトル入りの「美味しい水」を、わざわざ代金を支払って買うことさえあります。われわれも決して豊かとはいえませんが、世界の国々の中には、依然として、安全な飲み水の確保に苦労している人々がいるようです。

 プラスチックボトルに入れた水を太陽光で殺菌する簡易な方法が30カ国以上で利用されている。しかし研究室では問題がないこの方法が、現実ではほとんど効果を発揮しない可能性があるという。
 世界で毎年180万人が下痢性疾患で死亡していると推計されているが、原因としてまず挙げられるのは汚染された飲料水や生活水だ。犠牲者の大半は開発途上国に住む5歳以下の子どもである。
 太陽光を利用した飲料水の殺菌方法、通称「SODIS(Solar Water Disinfection)」は、家庭で簡単に実行できる安価な手法だ。不衛生な水を炭酸飲料など使用済みの透明プラスチックボトルに詰め、直射日光に数時間さらすだけ。すると、太陽からの紫外線とボトル内部の温度上昇により、下痢を引き起こすような病原菌は不活性化する。こうして飲んでも安全な水になる。
 SODISは現在、公衆衛生に携わるさまざまな公共機関や民間団体によって世界中で推進されている。ところが、オンライン誌「PLoS Medicine」誌に今週掲載された研究によると、南米ボリビアの農村地域では、SODISを導入しても下痢の発生率がそれほど減少しなかったという。

 しかし方法に問題がないのであれば、実際に効果が出ないのはなぜか。それは決まり事を守るかそうでないかの問題だという。人々がSODISを一貫して正しく行うように、方法を順守させることが重要なのである。

 スイス連邦水圏科学技術研究所(EAWAG)のマイアーホーファー・レギュラ(Meierhofer Regula)氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「決まり事の順守という問題は、介入プログラムを通じて人々の行動を変化させようとするときに常につきまとう。手洗いやコンドーム使用などの場合でも同じで、SODIS普及運動は縮小するのではなく積極的に拡大させていくべきだ。そうすれば習慣になり、違和感がなくなるようになる」。
 欧州連合(EU)の研究プロジェクト「SODISWATER」のコーディネーターを務めるケビン・マクギニャン(Kevin McGuignan)氏も同様にこう話す。「グローバルな普及運動を制限するべきではない。順守水準がこのように低いのはなぜか、どのようにすれば改善できるのか、そういった点について明確に知ることが緊急の課題だ。そのために調査を継続していく必要がある」。
 研究チームのモーズザール氏も次のように話す。「現在の運動方針は、そのような調査・研究を行う絶好のチャンスだ。我々の伝え方が悪いのか、もともと現場に適さない方法なのか。研究段階では何ら問題はないのだが」。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=35136248&expand

 引用ではカットしましたが、川の水を専用のボトルに入れて、最低6時間日光にさらさなければならないということで、少し辛抱が必要なようです。滞在型のアウトドアレジャーのときに、この方法を利用できるかもしれませんが、飲み水がなくて本当に困ったときでないと、匂いや濁りが気になるかもしれません。

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風車発電所の建設 一路歓迎ではないことも

 温室効果ガスを出さない、これからの発電として期待されている風車発電ですが、すべて歓迎一色というわけでもないようです。『Bloomberg.com』のサイト2009年8月6日付に「モンサンミッシェルに風力タービン似合わない-フランスで風車論争」という記事が掲載されていました。

 クリーンエネルギーの普及を目指すフランス政府の計画に黄信号がともっている。田園地帯の住民らが風力発電所の建設凍結を求めて運動を開始したからだ。仏政府は向こう10年間で国内の風力発電量を7倍に増やす計画。住民らの反対に伴いEDFエネルギー・ヌーベルやGDFスエズなど同国の電力企業が計画しているプロジェクトの妨げになる恐れがある。
  今週始まった全国的なキャンペーンは、風力発電の経済的利益と、田園地帯や世界遺産のモンサンミッシェルなどの観光資源の「景観を悪化させる」害についての議論を呼び掛けるものだ。
 このキャンペーンを率いるイブ・ベリヤック氏は、「風力タービンは村々に争いを引き起こす可能性がある」として、「複雑で非常に政治的な問題であり、もっと議論が必要だ」と指摘した。
 仏政府は2020年までに風力発電による発電容量を、最大2万5000メガワットと原子炉7基分に相当する規模に引き上げる方針だ。今年初め時点の風力発電容量は3400メガワット。20年までにエネルギーの2割を再生可能な資源から得るという欧州連合(EU)の目標を超えたい考えで、代替エネルギーの源として風力を最有力と位置付けている。同期間内に150億ユーロ(約2兆600億円)の投資も見込んでいる。
 しかし、エクサンBNPパリバのアナリスト、ヨハン・テリー氏は、地元の反対や自治体の慎重姿勢から「目標達成は難しいだろう」と話す。
 新たな風力発電施設建設プロジェクトに反対し、近年には「ボン・ド・コレール(怒りの風)」など抗議団体が次々誕生した。ベリヤック氏は3日のインタビューで、工業団地並みの風力発電所は景観を損なう上に、地元に雇用も生まず、鳥を殺し、エネルギーを作り出す効率的な方法ですらないと力説した。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=newsarchive&sid=aSV0eJOCmTm4

 確かに工業団地並みの風力発電所となると、ベリヤック氏の言うように、景観を損なうことにもなるし、鳥を殺すことも多くなるかもしれません。また、風という自然の力を利用するわけですから、それほどの雇用も生まないことも想像できます。

 しかし、「エネルギーを作り出す効率的な方法ですらない」というのは、よく分かりませんね。これを検討するには少し専門的な知識が必要かもしれません。でも、あまり効率を考えすぎると、結局化石燃料や核燃料に頼ることになってしまわないでしょうか。

 また、土地の広いフランスあたりではあまり問題にならないのかもしれませんが、風車が風を切るときに出る騒音、そのことで、日本のどこかの風車建設に、反対の声があがっていたような記憶があります。新しいことを進めるには、地元から出される声をよく聞いて、十分な対策を講じていくことが大切でしょう。温室効果ガス削減は、待ったなしですから・・・。

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「豊かな国」の中でも、日本の出生率は例外

 あまり実感できませんが、日本は、世界の国々の中では「豊かな国」のひとつに分類されているようです。『YOMIURI ONLINE』2009年8月6日付に、「豊かな国々 少子化『克服』 『日本は例外』米大学など分析」という、アメリカの研究者の鋭い指摘を紹介している記事がありました。

 社会・経済が発展すると晩婚、出産の高齢化が進み、出生率は下がると考えられてきたが、発展がある段階を超えると、出生率は再び増加に転じる傾向にあることが、米ペンシルベニア大学などの分析で明らかになった。この中で日本は出生率が上がらない例外的存在であることもわかった。6日付の英科学誌ネイチャーで発表する。
 研究グループは、各国の生活の質と発展度合いを示す人間開発指数(HDI、最高値は1・00)と、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率との関係について、1975年から2005年まで比較した。
 調査対象は05年時点でHDIが0・85以上の日米欧など37か国。その結果、HDIが高くなるほど出生率は低下したが、HDIが0・85~0・90に達した段階で、出生率が逆に上昇する傾向があることがわかった。
 例えば、米国は76年(HDI0・88)、イタリアは94年(同0・90)に、出生率が増加に転じた。この傾向の明らかな例外は日本、韓国、カナダだった。日本では05年にHDIが0・94まで上昇したが、出生率は1・26で過去最低になった。
 HDIが特定水準を超えると出生率が上がることについて、同大のハンスペーター・コーラー教授は「発展に伴い、女性の働く環境や保育・教育施設が整備され、晩婚化や高い育児・教育費用などのマイナス面を補うから」と説明。
 日本でも06年以降の出生率は3年連続で微増してはいるが、コーラー教授は「日本は明らかな例外。男女間格差や女性が働きにくい労働環境など、複数の要因が重なっている」と分析している。
http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_09080607.htm?from=nwla

 生活の質と発展度合いを示すという人間開発指数が、いったいどのようにして求められるのか、この記事だけでは分かりませんが、各国に共通した指標を基準にしているのでしょう。今回の研究では、その人間開発指数が、どんどん高くなって0.85~0.90に達すると、いったん低くなっていた出生率が、V字カーブを描いて反転上昇する傾向があるということが明らかになったようです。

 それにもかかわらず、日本の場合は0.94まで上昇しても、出生率は過去最低。「豊かな国々」の中での、「例外」扱いです。最近、日本の社会には、人間を大切にするルールがきちんと確立していないという指摘を耳にすることがありますが、どうやらこの研究結果にもそのことが現れているようです。コーラー教授の分析している「男女間格差や女性が働きにくい労働環境」以外にも、男性の「労働環境」や子どもの教育費の問題も関係しているかもしれません。

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話し合いで争いを解決する本当の勇気

子ども代表 平和の誓い

  人は、たくさんの困難を乗り越えてこの世の中に生まれてきます。

 お母さんが赤ちゃんを生もうとがんばり、赤ちゃんも生まれようとがんばる。

 新しい命が生まれ、未来につながっていきます。それは「命の奇跡」です。

 しかし、命は一度失われると戻ってきません。戦争は、原子爆弾は、尊い命を一瞬のうちに奪い、命のつながりをたち切ってしまうのです。

 昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。

 それは人類が初めて戦争による被爆者をつくりだした時間であり、世界が核兵器について真剣に考え始めなければならなくなった時間です。

 あの日、原子爆弾は、広島の街を一瞬にして飲み込みました。

 建物は破壊され、多くの人々が下敷きになりました。人々の皮膚は、ボロ布のように垂れ下がり、「助けて」、「水をください」と何度も言いながら、亡くなっていったのです。それは、人間が人間らしい最期を迎えられなかった残酷な光景でした。

 多くの夢や希望を一瞬にして吹き飛ばされた人たちの悲しい、「闇」の世界でした。

 世界の国々では、今も、紛争や暴力によりたくさんの命が奪われています。僕たちのような子どもが一番の犠牲となり、体に傷を負うだけでなく、家族を失い心に大きな傷を負っています。日本でもまだ多くの人たちが原爆の被害で苦しんでいます。入退院を繰り返す被爆2世の人もいます。だから、まだ戦争は終わったとは言えません。

 これから先、世界が平和になるために、私たちができることは何でしょうか。

 それは、原爆や戦争、世界の国々や歴史について学ぶこと、けんかやいじめを見過ごさないこと、大好きな絵や音楽やいろいろな国の言葉で、世界の人たちに思いを伝えること。

 今の私たちにできることは、小さな一歩かもしれません。

 けれど、私たちは、決してあきらめません。

 話し合いで争いを解決する、本当の勇気を持つために、核兵器を放棄する、本当の強さを持つために、原爆や戦争という「闇」から目をそむけることなく、しっかりと真実を見つめます。

 そして、世界の人々に、平和への思いを訴え続けることを誓います。

 平成21年(2009年)8月6日

 こども代表

 広島市立矢野小学校6年 矢埜哲也

 広島市立五日市南小学校6年 遠山有希

『毎日jp』(2009年8月6日)「広島原爆の日:子ども代表 平和の誓い(全文)」より
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090806k0000e040004000c.html

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へぇー 解散には全閣僚の署名が必要なのか

 21日に予定されている衆議院解散、これも首相の一存で思い通りになると言うものでもないようです。閣僚が署名して、閣議決定をしなければならないとのこと。その場合は、拒否する閣僚を罷免するという手段もあるようです。いざというときの対抗策をために、閣議を1時間早めるらしい。

 こんな手続きが必要だとはこれまで知らなかったというか、記憶に残っていなかったのかもしれませんが、『毎日新聞』のサイト(2009年7月17日付)に「衆院:解散、全閣僚の署名必要 拒否で罷免の例も」という、この問題をズバリ解説した記事がありました。やはり以前にも何度か、署名の拒否があったようです。

 21日に衆院が解散される見通しとなったが、解散には全閣僚が解散の閣議書に署名することが必要だ。
 解散手続きは通常、(1)内閣(全閣僚)が解散の閣議書に署名し閣議決定(2)内閣総務官が解散詔書の原案を皇居に持参(3)天皇が詔書に署名し、御璽(ぎょじ)を押す「御名(ぎょめい)御璽」(4)首相が詔書に副署(添え書き)し、衆院議長に伝達--というプロセスを経る。
 小泉純一郎首相(当時)による05年の「郵政解散」では、島村宜伸農相(同)が署名を拒否したため、小泉首相は島村氏を罷免し、解散に踏み切った。
 76年には三木武夫首相(同)が「三木おろし」といわれる党内の倒閣運動に解散で対抗しようとした。だが15人の閣僚が解散に反対し、結局、任期満了での総選挙に追い込まれた。
 麻生首相の祖父、故吉田茂元首相は54年、党内外から反発されながらも解散しようとしたが、周囲の説得を受けて断念した。その結果、吉田内閣は総辞職に追い込まれた。麻生首相が解散にこだわるのは、祖父の苦い体験も影響しているようだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/archive/news/2009/07/17/20090717ddm005010072000c.html

 もちろん、この期に及んで、さらに解散・総選挙の先延ばしを意図しているのではないのでしょうが、自民党の国会議員総会が行なわれないこととの関連で、東京都議選の総括を行なうかどうかを問うために、抵抗する閣僚があるかもしれないと考えられているようです。

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