腰痛

動かして改善させる非特異的腰痛

 『きょうの健康』2009年11月号に、「腰痛の新常識」というページがありました。オーストラリアや日本の研究で、腰痛の慢性化を防ぐためには、「痛みが治まるまで安静」にしているのではなくて、生活・仕事・スポーツで「ふだんどおりの活動を続けた方が良い」ということが分かってきたようです。

 但し、エックス線検査やMRI検査を行なっても、原因が特定できない非特異的腰痛(腰痛の85%)の場合に限ります。椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症による圧迫骨折、感染症による脊椎炎、ガンの脊椎転移、解離性大動脈瘤などが原因となっている特異的腰痛(15%)の場合は別です。 

 実は、先週の火曜日、バックマッスルのトレーニングを行なっていたところ、途中で腰に少しだけ違和感。たいしたことはなかったので、そのまま続けました。ところが終了間際になった頃、急に腰に痛みが・・・。デッドリフトのとき、腰が曲がっていたのかもしれません。そこで、直ちに腸骨を自力調整し、シャワーで冷やして、後からキネシオテープを貼っておきました。

 非特異的腰痛は、おそらく筋筋膜性腰痛が、大きな部分を占めていると思われますが、今回の場合、腰を捻ると、右臀部から腰部にかけての筋肉群にかなり強い痛みが走りますから、まさに筋肉損傷のようです。帰りの自転車漕ぎも、右足で踏み込むと、角度によって痛み。さらに股を右側に広げることで、何とかしゃがむことができるという状態でした。

 翌日以降も、痛みが出ないかどうか、フォームとウェィトを確めながら、いつもより姿勢に気をつけて、トレーニングを続行。とは言っても、さすがにランニングはエアロバイクに、シットアップはクランチにする程度の抑制は行ないました。幸いなことに他の種目は、ほとんど痛みを感じることもなく、通常どおりのウェィトです。

 金曜日までには、しゃがみ込む姿勢もOKで、スクワットやシットアップもできるようになりました。まだ姿勢によっては、腰椎周辺に、鈍い痛みを感じることもありますが、あと数日もすれ完全回復も期待できそうです。それと、安静にして動きを止めていた期間はないのですが、腰痛がある間は、脊柱起立筋が硬くなるようです。しばらく体幹の前屈角度が、小さくなっていました。

wheelchair 関連日誌
改善の具合を聞きながら真の原因を突き止める① 急性腰痛の場合

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大腰筋のクリニカルマッサージによる手技療法

 大腰筋の障害は、骨盤の前上方変位に関係し、様々な症状を引き起こします。『クリニカルマッサージ』の「骨盤部・大腰筋(腸腰筋)」の項を勉強していきます。

 腰筋は腰椎に付着し、腹腔を通って鼠径部まで下り、そこで腸骨筋と結合し、腸骨の前縁を通って斜め下後方向に走り、大腿骨の小転子に付着する。このように腰筋は腸骨の前縁を滑車として利用して、腸骨に下後方の力を及ぼす。こうして腰椎を前方に引っ張り、腸骨の下前部で下後方に押圧することによって、腰筋は骨盤を前傾させ、腰椎を前弯させる。この作用は、著しい傾斜姿勢と脊柱前弯の傾向がある子供には容易に観察される。一般にこの姿勢傾向は、大人(軽度ではあるが観測可能)になるまで持続する。骨盤前傾の結果の1つとして、腹腔内容の重量が前方に移動し、腹部がせり出すことがある。またこの傾斜によって股関節が後方に押しやられ、膝と足首を制御する筋肉に圧力がかかる。過大な腰椎前弯は、その上に存在するすべての構造の位置補正をしなければならなくなる。
 腸腰筋の臨床的重要性には、間接的なものと直接的なものがある。間接的には、上記の姿勢に影響し、直接的には腰部、腹部、鼠径部、および大腿上部に痛みを起こす。腸腰筋の関連痛パターンには、臓器も含まれる。このため、腸腰筋障害は内臓原発性と同様の痛みを伴うことがある。

 仙腸関節の腸骨前上方変位では、股関節の可動制限、鼠径部、大腿上部、膝などの痛みをチェックしますが、その主な原因と考えられる大腰筋の障害には、内臓への関連痛も含まれることがあるようです。

圧迫
・患者は背臥位をとる。治療する側の股関節と膝関節を約45°屈曲させる
・術者は患者の横、腰の位置に立つ
・患者に近い方の指先を術者に近い方の腹部上、臍の下外方4~5cmに置く
・腹部をゆっくりとしっかり押圧し、円を描くように指先を移動し、臓器をそっと押しのける
・腰筋に触れたら筋肉を押圧して、圧痛領域を探す。押さえてリリースする
・指先が前回の治療スポットのすぐ下に来るように手を下方に移動する
・鼠径靭帯に達するまでこのプロセスを繰り返す
・鼠径靭帯の下の鼠径部に同じプロセスを繰り返す(ここでは円を描く必要はない)
・この腰筋の治療は、患者の反対側から、患者に座位、あるいは立位をとらせてテーブルの方に身体を曲げて実施することができる

付着部の圧迫
・患者は背臥位をとる
・術者は患者の横、膝の位置に立つ
・重ねた両手の母指を鼠径部から約5cm下、大腿直筋内側の大腿前部に置く
・しっかりと組織を押圧し、小転子への付着部を探す。圧痛点があれば、押さえてリリースする。

 いずれも、漫然と大腰筋に圧をかけるのではなく、圧痛領域、圧痛点を探し出してリリースすることがポイントになっています。「圧迫」の手技に関しては、座位もしくは立位の方が、大腰筋に直接触れやすいようです。

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急性腰痛症(ギックリ腰) 原因と急性期の対処

 ギックリ腰ともいわれる急性腰痛症は、重いものを持ち上げたときや腰を捻ったとき、クシャミなどして瞬間的に力んだとき、あるいはスポーツなどで打撲や捻挫をしたときに発症します。激痛とともに、身体を動かすことが困難になります。重症の場合は、歩行ができなくなることもあります。軽い場合には、体勢を変えると痛みがありますが、前かがみの姿勢や立ったままの姿勢でいると痛みが軽くなるようです。

 急性腰痛症というのは、痛みが腰に限られており、足先に走る痛みやシビレなどの神経症状がない状態をいいます。神経症状があるときは腰椎椎間板ヘルニアが疑われます。腰椎分離症、腰椎スベリ症、腰椎圧迫骨折などでも急に腰に痛みが出ます。また、循環器、消化器、泌尿器、婦人科の病気などでも、急性腰痛を起こすことがありますが、それは「腰の痛みがどんな姿勢になっても楽にならない」、「発熱がある」、「冷や汗が出る」などの症状を伴うかどうかで見極められるようです。

 急性腰痛症の原因には、腰椎椎間関節の捻挫、靭帯の軽度の損傷、関節包のめくれ・ねじれ、腰背部の筋膜の損傷(肉離れ)があげられていますが、原因を特定するのはなかなか難しいようです。いずれも炎症による痛み、もしくは放散痛です。そして急性期:発症から1週間、回復期:1~2週間、治癒期:3週以降の病期に分らけられます。しかし、発症の程度や期間には、その原因や体質、生活強度などによって、かなり個人差があるようです。

 急性期には、無理に腰を動かして痛みを改善しようとせず、炎症を起こしている患部を安静にして、氷で冷やす=アイシングをすることが第一と言われています。アイシングは疼痛を和らげ、浮腫などの拡大を防ぐようです。炎症による激しい痛みは、髄節点法、キネシオテーピング法などの施術によって、ある程度和らげることができますが、基本は、身体を休ませて腰への過度な負担を避けることが一番です。

 回復期以降に残る痛みや、身体の動きが制限されるほど強くない腰痛の場合は、腰椎や仙腸関節にサブラクセーションが原因となっているが多いので、カイロプラクティックの関節矯正テクニックによって効果的な改善を得られる場合があります。しかし、残念ながら、急性期の痛みは、炎症が原因ですから一気に改善できるということにはならないようです。そうは言っても、原因によって症状の現れ方が若干異なるようですから、痛みのあるところや状態をよく観察して、故障箇所を特定できれば、もっと適切な改善法を探ることができるかもしれません。

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改善の具合を聞きながら真の原因を突き止める① 急性腰痛の場合

 急性の腰痛は、筋肉に損傷がある場合も含めて、仙腸関節の変位が原因となっていることが多いのですが、そうでない場合には、施術をしつつ痛みの改善の具合を確かめながら、検査を重ねることで、本当の原因に突き当たることがあります。

 「昨日、首を捻ったとき、腰のあたりがコキッとした感じがして、急に腰が痛くなった」とLさん(40代 男性)が、新しい店舗を訪ねて来られました。久しぶりの来店だったので、念のため下肢伸展挙上などの整形外科検査を行ったところ、いずれも陰性でした。しかし、腰椎椎間関節の検査だけ、左右いずれの股関節を内転しても、腰の左側に痛みがありました。

 そのことを念頭の置いて、仙腸関節を検査したところ、右腸骨に後下方変位があったので、まずこれを矯正。そして腰椎から仙骨、脚後部へ、筋肉と交感神経の過緊張を和らげる施術を行いました。さらに、腸骨の可動域を広げる推臀法を施術していたところ、Lさんから「腰の左側が痛い」との訴えがありました。

 どうも、Lさんの腰痛の主原因は、仙腸関節にではなく、腰椎椎間関節の変位にあったようです。腰椎のスタティック検査を行ってみると、やはり、第5腰椎が左側に変位していることが分かりました。早速矯正を行い。その上で推臀法を行ってみると、痛みが解消しています。はじめに行った腰椎椎間関節検査をしても、痛みは出ませんでした。

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仙腸関節サブラクセーションの矯正②

 仙腸関節サブラクセーションの矯正法の続きです。後3回あります。(参考:グラント・レイドD.C.著『カイロプラクティック・マニュアル』)

腸骨下方矯正法 Inferior Ilium Push

 例)P-R
 PP:側臥位
 DP:立位で骨盤付近
 CH:手掌底部
 CP:上後腸骨棘と股関節の間
 SH:肩
 TP:S-I
 LOD:S-I、P-A

  1. 検査
    症状:右側
    視診:なし
    SP:右側に痛み
    MP:なし
    ROM:なし
  2. 矯正方法
    ①患者は右側を上にして側臥位。術者は患者に向って、骨盤付近にターグル・スタンスをとる。
    ②患者の骨盤はベッドと垂直にする。
    ③患者の右股関節と膝関節を屈曲して、頭側に移動させる。術者の大腿の間で右下肢を固定する。
    ④患者の右手関節を持って、術者の方向に腕をしっかり引き、肩からの遊びをとる。このとき患者の脊柱が屈曲する。
    ⑤関節の最終可動域は屈曲。患者の右足をしっかり頭側に移動して、さらに肩からの遊びを取る。
    ⑥患者も右手を左肩に置き、左手を右肩に置く。
    ⑦このときまで術者の位置はターグル・スタンス。この段階から患者の頭方へ向けて体勢を変える。術者の左大腿部を患者右大腿部の同じ部位に乗せ、左手掌底部を上後腸骨棘と右股関節の間にコンタクトして、下方に向けて皮膚の緩みを取る。
    ⑧右手を患者の右肩に添える。
    ⑨術者は左大腿に力を入れて、身体を下げていき、患者の身体全体を術者に向けて回旋(90度くらい)させ、自らは身体が患者の頭部に向くまで回旋していく。
    ⑩矯正方向は患者の前下方。関節の最終可動域から曲線的にスラストする。

 これは、右腸骨の前上方変位の矯正法で、これまで行なってきた方法のひとつ。仙腸関節の形状に合わせて、曲線的にスラストする点が、特徴です。腰椎矯正では腕だけでスラストを行ないますが、仙腸関節矯正に関しては、腕と脚を同時に使うボディドロップを行ないます。

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仙腸関節サブラクセーションの矯正①

 訪問者の方には引き続き退屈させますが、今度は、仙腸関節サブラクセーションの矯正法へと進めます。同じく、『カイロプラクティック・マニュアル』を引用しながら、勉強していきます。今日は、仙骨の矯正法です

仙骨矯正法 Sasral Push

例)S-R
 PP:側臥位
 DP:立位で骨盤付近
 CH:手掌底部
 CP:仙骨
 SH:肩
 TP:I-S
 LOD:P-A

  1. 検査
    症状:右側
    視診:なし
    SP:右側に痛み
    MP:なし
    ROM:なし
  2. 矯正方法
    ①患者は右側を上にして側臥位。術者は患者に向って、骨盤付近にターグル・スタンスをとる。
    ②患者の骨盤はベッドと垂直にする。
    ③患者の右股関節と膝関節を屈曲して、頭方に移動させる。術者の大腿の間で固定する。
    ④患者の左手関節を持って、術者の方向に腕をしっかり引き、肩からの遊びを取る。このとき患者の脊柱が屈曲する。
    ⑤関節の最終可動域は屈曲。患者の右下肢をしっかり頭方に移動し、さらに肩からの遊びを取る。
    ⑥患者の右手を左肩に置き、左手を右肩に置く。
    ⑦このとき術者の体勢はターグル・スタンス。この段階が終わってから患者の頭部に向くように体勢を変える。術者の左大腿部を患者の右大腿部の同じ部位に乗せ、左手掌底部で、仙骨やや右側にコンタクトする。CW(CCW)に皮膚の緩みを取る。
    ⑧右手を患者の右肩に添える。
    ⑨左大腿に力を入れる。身体を下げながら、患者の身体全体を術者に向けて回旋(右側に90度くらい)させ、術者は身体が患者の頭部に向くまで回す。
    ⑩矯正方向は、L5の椎間板と平行に、スラストする。

 側臥位で仙骨に手掌底部を置いて矯正するこの方法は、あまり行なったことがありませんが、仙骨の左右後方変位だけでなく、仙骨基底部の矯正にも使えそうです。

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腰椎サブラクセーションの矯正④

 『カイロプラクティック・マニュアル』の腰椎矯正法の続きです。ブログ訪問者には退屈な勉強記ですが、腰椎編はこれが最後になります。

下部腰椎矯正法② Lunbar Pull

例)LL-R
 PP:側臥位
 DP:立位で骨盤付近
 CH:豆状骨
 CP:下部腰椎の乳頭突起
 SH:肩
 TP:CWまたはCCW
 LOD:P-A

  1. 検査
    症状:右または両側
    視診:なし
    SP:棘突起または右側に痛み
    MP:なし
    ROM:左側屈可動域の減少
  2. 矯正方法
    ①患者は右側を上に側臥位。術者は患者に向って、骨盤付近にターグル・スタンスをとる。
    ②患者の骨盤をベッドと垂直にする。
    ③患者の右股関節と膝関節を屈曲して、頭側に移動させる。術者の大腿の間で固定する。
    ④患者の左手関節を持って、術者の方向に腕をしっかり引き、肩からの遊びを取る。このとき患者の脊柱が屈曲する。
    ⑤屈曲の最終可動域まで移動したら、患者の右下肢をしっかり頭方に移動して、さらに肩からの遊びを取る。患者の右手を左肩に置き、左手を右肩に置く。
    ⑥左膝を患者の右膝の上に乗せ、患者の身体を術者の方に少し回旋する。
    ⑦右手を患者の右肩に置く。左豆状骨で患者の右乳頭突起にコンタクトし、CCWに皮膚の緩みを取る。
    ⑧正しい方向にアジャストするため、患者の身体全体を術者に向けて回旋する。
    ⑨左膝の力を床側に入れる。
    ⑩関節の最終可動域は屈曲、側屈、そして回旋。左膝を下げると側屈および回旋する。
    ⑪関節の最終可動域でスラスト。

 Lumbar Pushと途中までそっくりです。アジャストの方向LODは同じになっていますが、ティッシュープルの仕方が逆になっています。Pushの場合は、少し足方に向けて押すようにして上方変位を、Pullの場合は、頭方へ向けて引き上げるような感じで下方変位を矯正しています。

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手・足や体幹のシビレ・麻痺、腰痛などの原因には、脊髄腫瘍の場合もある

 トレーニングジムでよく顔を合わす人が、頸椎にある脊髄腫瘍の切除手術を受けることになりました。良性腫瘍らしいのですが、手がシビレて、感覚がなくなり、ボタンをはめるのにも苦労することがあったそうです。

 腫瘍性の疾患は、カイロプラクティックの禁忌症になっていますので、これまであまり関心を持ってこなかったのですが、その症状を聞いてみると、頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどによる神経障害とよく似ています。

 脊髄腫瘍は、脊髄、神経根、硬膜、脊椎などに発生する主に良性の腫瘍で、いわば「できもの」のようなものです。発生頻度は10万人当たり1~2人、脳腫瘍の1/5~1/10程度ということで、比較的少ない疾患のようです。

 良性の場合は、数ヶ月から数年の経過で症状が進行します。一般的に、手足・体幹の感覚障害から始まって、腫瘍の増大にしたがって、手足の麻痺へと、さらに進行すると排尿や排便障害も現れるようです。また、頸部、胸部、腰部のどこの脊髄に発生するかによって症状が異なります。

 但し、肺ガン、乳ガン、前立腺ガン、消化器ガンなど身体の他の場所にできたガンが脊椎などに転移している場合は、悪性といわれており、特に注意が必要です。良性の場合よりも、症状の進行が早くなるそうです。手・足のシビレや腰痛も、侮ることなかれです。

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腰椎サブラクセーションの矯正③

 『カイロプラクティック・マニュアル』の腰椎矯正法の続きです。

下部腰椎矯正法① Lunbar Push

 例)LL-R
 PP:側臥位
 DP:立位で骨盤付近
 CH:豆状骨
 CP:下部腰椎の乳頭突起
 SH:肩
 TP:CWまたはCCW
 LOD:P-A

  1. 検査
    症状:右または両側
    視診:なし
    SP:棘突起または右側に痛み
    MP:なし
    ROM:左側屈可動域の減少
  2. 矯正方法
    ①患者は右側を上に側臥位。術者は患者に向って、骨盤付近にターグル・スタンスをとる。
    ②患者の骨盤をベッドと垂直にする。
    ③患者の右股関節と膝関節を屈曲して、頭側に移動させる。術者の大腿の間で固定する。
    ④患者の左手関節を持って、術者の方向に腕をしっかり引き、肩からの遊びを取る。このとき患者の脊柱が屈曲する。
    ⑤屈曲の最終可動域まで移動したら、患者の右下肢をしっかり頭方に移動して、さらに肩からの遊びを取る。
    ⑥患者の右手を左肩に置き、左手を右肩に置く。
    ⑦このとき、術者の体勢は、ターグルスタンス。この段階が終わってから、体勢を患者の頭方へ向ける。術者の左大腿前部を患者の右大腿の同じ部位に乗せ、左豆状骨で下部腰椎の右乳頭突起にコンタクトする。CWに皮膚の緩みを取る。
    ⑧右手は患者の右肩に添える。
    ⑨左大腿に力を入れる。身体を下げながら、患者の身体全体を術者の方に回旋させ、術者は右に(90度くらい)患者の頭側に向くまで身体を回旋させる。
    ⑩⑨が終わったらすぐにスラストする。

 下部腰椎の最終可動域は、70%の屈曲、20%の側屈、10%の回旋によってつくられるということで、この体勢になるようです。これは、次のLumbar Pullでも同じ原理です。
 関節の最終可動域まで動かして遊びを取ることが、この体勢のポイントです。ここで示されている患者の姿勢になってみると、最終可動域というか、これ以上動けない体勢になっていることが分かります。

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腰椎サブラクセーションの矯正②

 今日も、『カイロプラクティック・マニュアル』から、腰椎サブラクセーションの矯正法についての学習を続けます。

上中部腰椎矯正法 Lumbar Specific
 例)L3-R
 PP:側臥位
 DP:立位で患者の骨盤付近
 CH:示指、中指、拇指
 CP:上中部腰椎の棘突起
 SP:上中部腰椎の棘突起
 TP:L-M
 LOD:P-A

  1. 検査
    症状:右側
    視診:なし
    SP:棘突起または右側に痛み
    MP:なし
    ROM:なし
  2. 矯正方法
    ①患者は左側臥位。術者は患者に向って、骨盤付近にフェンサーズ・スタンスをとる。
    ②患者は骨盤とベッドを垂直にする。
    ③患者の右股関節と膝関節を屈曲し、上方に移動させる。術者の大腿の間で固定する。
    ④患者の左手関節を持って、術者の方向に腕をしっかり引き、肩からの遊びを取る。この操作で患者の脊柱が屈曲する。
    ⑤関節の最終可動域は屈曲と回旋。患者の右足をしっかり上方に移動させて、さらに肩からの遊びを取る。両方を行なうことで脊柱が屈曲する。
    ⑥術者の左膝を患者の右膝の上に乗せ、やや患者の身体を術者の方に回旋する。
    ⑦患者は右手で左前腕付近を握り、左手も同じように右前腕を握る。
    ⑧術者は患者が組み合わせている前腕と体幹の間に右腕を通し、L2棘突起右側に拇指を置き、示指を中指を反対側に置く。左拇指をL3棘突起の右側に置く。
    ⑨術者の左膝でさらに患者を回旋して、関節の最終可動域でスラストする。

 これは、腰椎の回旋変位を矯正する方法ですが、下部腰椎は容易に回旋しないため、もっぱら、L1~3の上部腰椎を対象にしています。
 これによく似た矯正方法に、「回旋スイッチ」という方法があります。違うのは棘突起への拇指の置き方です。回旋スイッチの場合は、足方手拇指をL2棘突起の右側に置いた頭方手拇指の上に置き補強します。その上で足方手の中指・示指をL3棘突起左側に置いて引っ掛け、患者の右腸骨上においた前腕を引いて身体を回旋させながらスラストします。膝は使いません。

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