首左側の激しい痛みは、斜角筋の炎症が原因か
「左側の首と肩が痛い。3ヵ月前ほどからひどくなった」とUさん(30代 男性)が来店されました。1年ほど前から痛みはあったということですが、そのとき行なったエックス線とMRIの検査では、骨や関節に異常が見つからなかったようです。また頭部の回転などの運動には、支障がありません。
念のために頚椎圧迫検査を行ないましたが、やはり陰性でした。さらに椎間関節の検査でも目だった変位はありません。さらに話を聞きながら様子をみていくと、首の左下側を外から内側に押したとき、さらに前から後に押したときに飛び上がるような痛みがありました。その痛みが、左側の上腕部や背中にも放散痛を起こしているようです。頸部の筋群の緊張が、胸郭出口症候群を引き起こしている可能性もあります。
直接患部に触れると激しい痛みがあるため、頸部の筋群に痛圧点法を施術するとともに、周辺の関連する筋肉と交感神経の緊張を緩める、いわゆる「兵糧攻め」のような遠隔的な施術を行ないました。そして、さらに筋肉の炎症をとるために、頸部へキネシオテープを貼付しておきました。筋肉損傷の慢性的な症状ですから、しばらく経過を見る必要がありそうです。
当初は胸鎖乳突筋の炎症を疑っていたのですが、後から詳細に検討してみると、頸部の左側面の中程よりやや下の部分に、トリガーポイントがあること、頸部の側方屈曲にやや難点があることから、前斜角筋が炎症を起こしている可能性が大きいようです。しかし、なぜ斜角筋が激しい炎症を起こして、しかも長期間続いているのか。ぎっくり腰や肩関節腱板炎などに見られるような筋肉の損傷が、頸部でも起こることがあるのかもしれません。
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