肘の痛み

橈側手根屈筋起始部付近に慢性的な痛みがある「ゴルフ肘」

 ゴルフ肘は、上腕骨内側上顆炎と言い、テニスのフォアハンドを行なうことで発症することもあります。フォームに問題があることを指摘されることが多く、手首や指を曲げる前腕屈筋群と手首を内側にひねる回内筋群のオーバーユースによって起こります。

 上腕骨内側上顆には、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋、尺側手根屈筋などの付着起始部がありますが、筋肉を酷使することによって、内側上顆部で腱や滑膜が炎症を起こすことが原因になります。また、そのために上腕骨と尺骨との腕尺関節に後内方変位が生じていることがあります。

 趣味でゴルフをしているといわれるIさん(60代 男性)が、「半年ほど前から右肘の内側が痛み出した。ゴルフをするとき以外にも、寝起きに顔を洗うときや手を伸ばして壁を押したりしたときに痛む」と訴えて来店されました。

 右肘をチェックしてみると、痛みがあるのは、上腕骨内側上顆そのものではなく、その少し手前のようです。押さえてみると示指と中指が屈曲、橈側手根屈筋の付着部付近にトリガーポイントがありました。安静時には痛みはないようです。

 そのため、主に屈筋群のリリースに重点を置いて、トリガーポイントに母指推法などでアプローチ。また動きの制限はほとんどないようなのですが、念のため腕尺関節後内方変位の矯正を行ない、肘関節の可動性を高めるとともに筋群をストレッチする伸法・屈法などの施術を加えておきました。

 さらに内側上顆炎に対応するキネシオテーピングを貼付しましたが、Iさんの場合、発症してかなりの期間が経過していますから、改善には時間が必要かと思われます。

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テニス肘は、どこがどんなふうに痛むのか

 テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、テニスやゴルフなどのスポーツで肘を酷使している場合だけでなく、普段の生活をしているだけで発症する場合も多いと言われています。上にあるものを取ったり、引き出しを開けたり、タオルを絞ったり、ドアノブを回したりなど、手のひらを上に引き上げる動作(背屈)をするときに痛みがでます。

 痛むのは、肘の外側部分に限りません。肘ではなく、前腕から上腕にかけて腕全体が、抜けるような痛み、だるいような痛み、重いような痛み、冷えるような痛みを感じることがあります。腕を冷やすと、痛みが強くなることもあるといわれています。

 他の疾患との見極めには、上腕骨外側上顆の圧痛検査や抵抗下手関節伸展テスト、抵抗下中指伸展テスト、ミルテストなどの検査が必要です。テニス肘は、主に筋肉の故障ですから、前腕の手根伸筋や交感神経の緊張を和らげる施術、さらにキネシオテーピング法などを中心に行います。

 自分でできる工夫として、しばらくは、引き出しを開けたり、ペットボトルを持ったりするときに、手の方向を逆にして背屈させないよう、手根伸筋へ負荷をかけないようにします。そうすることで、痛みを予防することができます。そして、スポーツによるオーバーユースの場合は、休ませることが第一です。

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原因がハッキリしない右肘周辺筋肉の痛み

 日ごろ、趣味でテニスしているHさん(女性 40代)から、「テニス肘になったのか、肘に痛みがある」と前日に予約がありました。テニス肘で来店される方はそう頻繁ではないので、昨日は、検査法から矯正方法までよく復習・準備して待ち構えていました。

 ところが、Hさんは左利きなのに右腕の痛み。ということは、オーバーユースによる痛みの可能性は少なくなります。しかも、テニス肘に見られる上腕骨外側上顆に痛みはありませんし、腫れなどもみられませんでした。テニス肘の検査である低抗下手関節伸展テスト、抵抗下中指伸展テスト、さらにミルテストを行なってもすべて陰性です。

 症状としては、寝起きに肘を屈曲したとき、前弯の両側の筋肉(腕橈骨筋と橈側手根屈筋もしくは尺側手根屈筋あたり)に痛みがあること。それと、肘を屈曲して肩に荷を背負う動作をしたときに、上腕二頭筋もしくは上腕筋あたりに痛みが出るということです。肩の運動制限も見当たりませんし、日常生活をしているときには、ほとんど痛みを感じないそうです。

 現時点でははっきりしませんが、交感神経の過緊張および筋肉の軽度の損傷が、痛みの原因になっているのではないかと思われます。そこで、擦法、合法、肘屈伸法などで筋肉の緊張を和らげ、橈骨神経と筋皮神経のポイントに痛圧点法を施術。さらにキネシオテープを貼付して、しばらく様子を見ていただくことにしました。

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右肘の痛みは、肘の障害じゃぁなかったのだろうか?

 右肘の内側の痛みで、1年以上前から時々来店される薬師が丘のKさんが、「だいぶん良くはなったけど、まだ痛みがある」と久しぶりに来られました。

 当初は、肘の内側の痛みなので、てっきり尺骨後内方変位か上腕骨内側上顆炎(いわゆるゴルフ肘、フォアハンド肘、スーツケース肘等)と思って、しきりと肘関節を検査し、矯正を試みてきましたが、あまりに長期間痛みが続くので、今日は痛むところを詳しく聞いてみました。すると肘関節そのものではなく、上腕骨内側上顆稜の上腕三頭筋内側頭の停止部付近一点にトリガーポイントがあり、圧してみるとその上方にも痛みがあることが分かりました。

 尺骨後内方変位の特徴である肘の可動制限がなく、上腕骨内側上顆炎の特徴である手のひら側の肘から手首にかけての痛みもないので、どうも上腕三頭筋の筋肉疲労もしくは退行性変位ではないかと思われます。

 今日は、Kさんの上腕三頭筋の停止部から少し上方にかけて、揉法・合法・滾法・推法で筋肉の緊張をほぐし、三頭筋全体にキネシオテープを貼付しておきました。但し、「ものを持ち上げるときに、痛みがある」ということですから、そうなった原因として内側上顆炎などが考えられます。次回来店された時には、もう一度、肘の検査をしてみます。

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